子供の将来につながる「学区」選び
子育て層の家探しにとって非常に重要なファクターである「教育環境」。子どもの将来につながる重要な時期を、どんな環境で過ごすか気にする方も多いでしょう。
今回は教育環境の充実した文京区の有名公立小学校、通称「3S1K」を紹介します。
3S1Kとは?
「3S1K」とは、学力レベルが高く、有名大学へ進学する人を多く輩出している文京区のエリート公立小学校の通称です。
3Sは
- 誠之小学校(せいししょうがっこう)
- 昭和小学校(しょうわしょうがっこう)
- 千駄木小学校(せんだぎしょうがっこう)
1Kは
- 窪町小学校(くぼまちしょうがっこう)
の頭文字をとっています。
3S1Kの特色(2021年9月時点)
誠之小学校
3S1Kの中でも特に有名なのは誠之小学校(せいししょうがっこう)。
開校140年超の伝統校であり、戦前から有力者の子息が学区を超えて集まり多くの人がエリートコースに進んでいた歴史があります。
グローバル社会に対応する人材を育成する観点から英語の早期教育にも力を入れており、1年生から英語の授業を設けています。ICTの利用や討論やグループ活動で子どもたち同士で学び合うアクティブラーニングなどもさかんです。
2017年度から新校舎の建設工事が始まっており、現在は仮設校舎。2023年4月に全ての工事が完了予定です。少人数授業にも対応できる教室数で、完成後はより一層の人気が見込まれるでしょう。
アクセス… 赤門の東大本郷キャンパスから徒歩10分程度
昭和小学校
邦楽鑑賞教室、和楽器演奏教室、和室の利用、アジア文化会館の留学生との交流等を通じて、文化や国際理解の教育に力を入れています。
設備も整っており、オープンスペース、多目的ホール、ランチルーム、和室、開閉式屋根付きの屋上などがあります。屋上は人工芝の運動場、夏には屋根の開閉ができるプールでの授業があり、オープンスペースを利用した掲示・展示コーナーのほか、多目的ホールの広さを活用した学年での特別授業なども行われます。
アクセス… 山手線の駒込駅付近。駒込は名園・六義園のある落ち着いた地域。通学路は明るく、警察署が近くにある。人通りが多く安心できる立地です。
千駄木小学校
明治42年創立、来年度で開校110周年の伝統校。
卒業生には水泳の北島康介選手などのオリンピック選手が複数おり、水泳でも有名な学校といえます。
また、東京都教育委員会の「理数フロンティア校」に指定され先進的な授業を取り入れるなど数学等の理数教育に力を入れており、学力別で少人数にクラス分け授業を実施しきめ細やかな指導をしています。
運動会、学芸会、音楽会、展示会などの行事が充実しており、特にジュニアオーケストラが有名です。
アクセス… JR山手線田端駅徒歩10分
窪町小学校
こちらも大正15年に開校した長い歴史を持つ伝統校です。
生徒数が多く文京区では大きな小学校で、学校行事などの交流がさかんです。体育館やプールを増設、2006年には校舎が鉄筋コンクリート5階建てに建て直されました。各教室にはドアがなくオープンな造りで、最上階には天井開閉式のプールを設置するなどモダンで開放的な校舎となっています。
学校の裏には広々とした「教育の森公園」があり、子どもたちの恰好の遊び場となっています。
月に数回、音楽朝会や体育朝会を全校生徒で行い、芸術感覚や運動能力などの養成にも力を入れているようです。
アクセス… 丸ノ内線茗荷谷駅から徒歩3分
マンションでは以下のようなものがあります。
教育環境が充実している文京区
東京都23区の中で1番教育環境が充実しているといっても過言ではない「文京区」。日本1の大学として名高い東京大学が所在する区であり、文教地区に指定されています。
データを見てみても、23区の中で国・私立中学校への進学率が1番高い(※1)のは文京区で、平成30年度の文京区の都内中学校進学者のうち、実に45.29%と半分近くの生徒が国・私立中学校へと進学しています。上にあげた4校だけではなく、イメージ通り地域全体の教育水準が高いエリアといえるでしょう。
また、
※1;平成30年度公立学校統計調査報告書【公立学校卒業者(平成29年度)の進路状況調査編】|東京都教育委員会ホームページ
文京区の教育がハイレベルな理由
区の歴史、有名中高一貫校や国立、公立小学校が多く存在すること、そして抽選といった小学校受験のシステムが大きく関わっているといえます。
文京区は昔からアカデミックな街。古くは湯島聖堂・昌平坂学問所、そして現在は東京大学やをはじめとする多くの大学があり、現在も東京都立小石川中等教育学校、桜蔭中学校・高等学校、筑波大学附属中学校・高等学校など中高一貫校も数多くあることから、エリア全体の人々の教育意識が高いです。
また、都内の国立小学校6校のうちお茶の水女子大附属小学東京学芸大学附属竹早・筑波大附属小学校の3校が文京区に存在しているなど、教育意識の高いファミリーが多くこのエリアに集まっています。また東京大学があることから、親が東京大学出身者で将来は東大を目指す、医師になるなどといった具体的な目標を持つ子どももいます。
そんな恵まれた教育環境をもつ文京区の区立小学校には、原則通学区域内でなければ通うことができません。わざわざ他エリアから引っ越しをしてまで入学したいというファミリーもあり、ファミリーが暮らせる広さのマンションは物件が出ればすぐに売れてしまうという人気ぶりです。はじめのうちは賃貸で暮らして、よい物件が出れば購入を検討するといった長い目で家探しをするのもよいでしょう。
文京区の区立小学校では、入学前年の秋頃から入学前の手続きがスタートします。検討されている方は、入学前年中に引っ越しができるよう、早めから家を探しておくとよいでしょう。